Legacy8080 購入者向けお知らせ No.4 2014年6月19日公開
Legacy8080エンタープライズモデル 新型ケース量産開始
ご購入者様へお届けするLegacy8080エンタープライズモデルの新型ケースの設計が完了して2014年6月10日にエンタープライズモデルとエデュケーションモデルの量産を開始しましたのでご案内いたします。
今までLegacy8080の試作ケースの製造を担当してきたケースメーカーが事情によりケースの量産を担当出来なくなりました。
そのため急遽別のケースメーカーに量産仕様の新型ケースの製造を注文いたしました。Legacy8080の複雑なケースの設計をゼロからやり直す事になったのでLegacy8080初期ロットの購入者様への納品が遅れましたことを深くお詫びいたします。
新型ケースの製造を担当するケースメーカーは株式会社星製作所という最新の製造設備をもったケース製造専門企業です。
株式会社星製作所の工場は、株式会社 技術少年出版の事務所から車で15分の至近距離に在るため両社で毎日綿密な打ち合わせを行いながら新型ケースの設計作業を行うことができました。
ケースメーカーである株式会社星製作所では、3D-CADでケースの設計を行い、その設計データを工場内LANで工作機械に転送して、CADデータから直接ケース部品の製造を行える最新の製造設備を導入しています。これらの最新の設備にてLegacy8080のエンタープライズモデルとエデュケーションモデルのケースの量産を2014年6月10日に開始しました。以下に新型ケースをご紹介いたします。
「エンタープライズモデル」の新型ケース
従来のエンタープライズモデルのケースは内部の構造部品に鉄板が多く使われていて見た目より重量が有りました。
新しいエンタープライズモデルのケースは殆どの構成部品をアルミの厚板に変更して、強度を保ちながら軽量化を達成しました。
Legacy8080を3Uラック機材用のキャンリングケースに格納して持ち歩くのもそれほど負担になりません。
従来のエンタープライズモデルのケースでは、フロントパネルの四隅にフロントパネル固定用のネジが在りましたが、新しいエンタープライズモデルのケースでは、ケースの上下に在る飾り枠でフロントパネルを挟み込んで固定する構造になりましたので、フロントパネルの四隅に在った4個のフロントパネル固定用ネジが不要になりスッキリしたデザインになりました。
オプションで両脇に取り付ける「ラックマウントブラケット」のネジ穴がU字型から横長円形になりましたのでEIAラックマウント規格により忠実になりました。
この「ラックマウントブラケット」は、エデュケーションモデルのケースにも取り付け可能になりましたので、エデュケーションモデルでもコンソールパネルのスイッチを保護するために「ラックマウントブラケット」をご利用いただけます。
また、従来のエンタープライズモデルのケースでは、天板の塗装色がライトグレーの1種類でした。新しいエンタープライズモデルのケースでは、天板の色を「ブルーグレー」、「ライトグレー」、「メタリックブルー」の3色から選んでいただけるようになりました。底板の色は「ライトグレー」1種類になります。実際の色についてはエンタープライズモデルのケースが完成しだい写真でご案内いたします。
「ブルーグレー」、「ライトグレー」は塗装による色付けになります。
「メタリックブルー」はブルーアルマイトメッキによる色付けでメタリック感があります。メッキによる色付けなので塗装より傷に弱い部分があります。
既にエンタープライズモデルをご注文いただいている購入者様には、どの色の天板を希望されるか改めてお問合せいたしますのでお待ち願います。
エデュケーションモデルのシャーシーの色は塗装による「ライトグレー」1色になります。シルバーアルマイト処理のアルミ色に近い明るい色合いです。
エンタープライズモデルのケースとエデュケーションモデルのケースは2014年6月10日に量産を開始しております。
2014年6月10日の量産開始によりケース構成材料の切り抜き加工、穴開け加工、折り曲げ加工が既に終了しております。
2014年6月17日現在は、腐食防止のメッキ処理、塗装処理、フロントパネルとリアパネルに説明文字をシルクスクリーン方式で印刷する工程を行っております。
ケースの製造途中ですのでフロントパネルとリアパネルに説明文字がまだありませんがエンタープライズモデルの量産ケースを以下にご紹介します。
Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。天板の青色は板金加工時に傷が付かないように保護するためにアルミ板材張ってある保護用ビニールです。天板の選択カラー「メタリックブルー」はこの青より少し濃いブルーになりメタリック感が有ります。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。シルクスクリーン印刷でフロントパネルに説明文字を印刷する前なのでまだ文字がありません。フロントパネルの四隅に在ったフロントパネル固定ネジが無くなったのでスッキリしたデザインになりました。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。オプションの「ラックマウントブラケット」を取り付けたところです。「ラックマウントブラケット」のラック固定用ネジ穴がU字型から長円方に変更になりました。このネジ穴の方がEIAラック規格に忠実です。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。シルクスクリーン印刷でリアパネルに説明文字を印刷する前なのでまだ文字がありません。リアパネルは取り外しし易いようにはめ込みでは無くネジ止め方式です。右側がインターフェース基板用のプラグインシャーシーパネルです。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。フロントパネル部分を取り外して内部を見たところです。四隅の固定アングル素材4個以外は全てアルミ素材にて構成され軽量化されました。底板にも通風用スリットがありますがLegacy8080本体は殆ど発熱しません。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。フロントパネル部分をユニット形式で取り外すことが出来ます。ユニット形式で取り外すことが出来るので組み立てやメンテナンスに便利です。コンソールパネル基板は大きいのでケースの横幅とほぼ同じ横幅になります。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。マイコンメイン基板部分とコンソールパネル基板部分をユニット形式で分割することが出来ます。組み立てやメンテナンスに便利です。取り付けるときはリアパネル側を底にして縦置きにして作業することも出来ます。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。フロントパネル部分を横から見るとフロントパネル用アルミ板の上下がケース飾り枠に挟まれてしっかりと固定されているのが見えます。ブラケット固定ネジは側板を貫通して固定アングルにネジ止めされることが解ります。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。フロントパネル部分をユニット形式で取り外すことが出来ます。左右に在るのが固定アングルです。上下に在るのが飾り枠です。飾り枠はフロントパネル用アルミ板を上下で挟んで固定しています。
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Legacy8080エンタープライズモデルの新型量産ケース。フロントパネル部分をユニット形式で取り外すことが出来ます。シルクスクリーン印刷でフロントパネルに説明文字を印刷する前なのでまだ文字がありません。
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Legacy8080のケース製造シーンをご紹介
コンピュータ制御の工作機械が動く精密工場の内部は通常見ることが出来ない非日常的な世界です。今回はLegacy8080のケースの製造を担当する星製作所にご許可をいただきLegacy8080のケースを製造するシーンをご紹介いたします。日本の新しい物作りの姿がここに有ります。
Legacy8080のケースの製造を担当する星製作所の作業シーンです。中央の大きな工作機械は、世界的な工作機械メーカーアマダ社のパンチングマシンEM2510NTです。世界最高速度で正確な穴あけ加工ができます。穴あけの動作速度は機関銃を連射しているような超高速動作です。テーブルの上に載っている長方形の板はこれから加工する材料板です。この材料板の大きさが2mX1mですのでこの工作機械がいかに大きい機械か解ります。加工制御は全てコンピュータで行い、自動運転で高品質な仕上げができます。
上記のアマダ社のパンチングマシンEM2510NTにて超高速で穴あけ加工中のLegacy8080の底板。写真上部に見える赤い箱に穴あけ用の「金型」が数十個格納されていて開ける穴の形状に合わせて金型が自動選択されます。アルミ板への穴あけをコピー用紙を打ち抜くように簡単に開けてしまいます。Legacy8080の底板が青いのは保護用のビニールシートが張られているためです。
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穴あけ加工が終了して出てきた加工済みのアルミ板。アルミ板の大きさは2mX1mです。このアルミ板からLegacy8080の底板が同時に複数枚作られます。Legacy8080の底板の穴あけだけでなく、周囲も綺麗に切り取られています。底板は四隅の小さな部分だけで素材板につながっています。プラモデルの部品のようです。
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穴あけ加工が終了したLegacy8080の底板。通風用のスリットやネジ止め用のネジ穴などが綺麗に打ち抜かれています。底板の周辺部分も綺麗に打ち抜かれて四隅のピンポイントだけで底板が素材板とつながっています。この四隅を綺麗に切り取るとLegacy8080の底板が取り出せます。この後に腐食防止のための塗装を行い底板が完成します。アルミの素材に近い「ライトグレー」色に塗装されます。加工中の底板が青いのは加工中にアルミ板の表面に傷が付かないようにするために保護用に青いビニールシートが張られているためです。
星製作所の工場長がLegacy8080エデュケーションモデルのケースを3D-CADツールにより設計しているシーンです。Legacy8080のケースを新しく設計するにあたり工場長にたくさんのアイディアを盛り込んでいだきました。この3D-CADデータが工場内LANにより工作機械に転送されて超高速な製造が開始されます。
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星製作所のパンチングマシンEM2510NTの内部写真です。スリット穴、マル穴、角穴など色々な大きさや形状の穴を打ち抜くための金型が多数格納されています。この金型を自動で選択しながら超高速でパンチング加工ができます。世界最高速度のEM2510NTが動いている状況は機関銃を連射しているような超高速動作です。
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Legacy8080のご購入者様には出荷予定が遅れておりますことをお詫びいたします。
Legacy8080の製造がケースの試作までを担当したケースメーカーの諸事情で遅れておりましたが、新しいケースメーカーである株式会社星製作所の協力で再設計を行い、新しい設計によるケースの量産を2014年6月10日に開始いたしました。
Legacy8080の出荷を大変お待たせいたしましたがあと僅かで出荷いたしますのでお待ちいただきますようお願いいたします。
本件お知らせとLegacy8080に関しましてご質問、ご意見等がありましたら以下のメールアドレスまでEメールをお送り願います。
株式会社 技術少年出版