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Legacy8080のハードウェアについてご説明いたします。
64bit CPUを搭載した高速大容量なPCが広く普及する2014年に8bitマイコンを発売する理由は、8bitマイコンのプログラミングや周辺機器の理解や自作はとても簡単で、8bitマイコンを使いこなすことでコンピュータ工学の基礎知識や技術力が楽しく身に付くからです。必ずしもスペックが高ければ楽しくなるということでは無いからです。8bitマイコンの豊かで楽しい世界があなたを待っています。
Legacy8080は8bitマイコンですからCPUの構造や命令体系もシンプルです。データバスが8bitなので周辺機器の自作や自作機器との接続も難易度が低いです。ハードとソフトで思いっきり遊びながらコンピュータ工学を楽しく学習できるようにたくさんの機能やインターフェイスを「遊園地」のようにLegacy8080の中に詰め込んでいます。
普及したOSと整備された開発ツールの上でアプリを開発するのではなく、何も無い環境でシステム作りからスタートできる8bitマイコンの環境は、新しいOSや新しいCPU、人工知能などを開発できる腕利きの技術者を児童期や少年期から養成するのに適した環境です。
Legacy8080は以下のハードウェア設計方針に基づいて設計しました。
コンピュータ工学のハードウェア方面の基礎を学べるよう基本や理論に忠実なハードウェア構成にする。
CPU、メモリ、周辺LSI以外は標準的なTTL回路で構成してユーザーがデジタル回路の動作を理解しやすくする。
コンピュータの動作やプログラムによるメモリ操作や、bitの世界を「見える化」するためにコンソールパネルを実装する。
偉大な先駆者達が残した著名なプログラムを動かせるように8080/Z80上位互換のCPUを搭載する。
CP/M-80用に作られた膨大なアプリケーションソフトが動くようにCP/M互換OSとCP/Mマシン互換ハード環境を用意する。
(CP/M互換OSは単なる互換機能だけではなく新しいアイディアを入れ込んだOSとする。CP/M互換OSについては別項目で説明)
拡張ボードを買い足さなくても十分な応用ができる多彩なインターフェイスを標準実装してユーザーが色々な実験や工夫が出来るようにする。
ユーザーが自分で拡張できるようにI/O拡張バス、アドレス拡張バスを実装してユーザーに開放する。
組立キットでの提供を考慮して組み立てやすい部品の採用と組み立てやすいプリント基板デザインにする。
ハードウェアの設計目標として20年から30年、願わくは40年程度使い続けることができる長寿命設計を行う。
Legacy8080は、1975年に世界で初めて発売された伝説の8bitマイクロコンピュータキット「Altair8800」や「IMSAI8080」とソフトウェア的な互換性がありますが、これらの機種が採用していた「S-100バス」を採用していません。これには大きな理由があります。
「S-100バス」は、MITS社が「Altair8800」を設計するときに「Altair8800」のCPUボードから信号線を100ピンコネクタへ引き出し易いように偶々配置しただけのバスラインです。信号線のノイズ耐性や拡張性などは全く考慮されていません。信号線の配置もバラバラです。データバスの信号線もINとOUTで別々になっています。その後の拡張性や使いや易さは全く考えられていない「Altair8800」専用のバスでした。
よって「S-100バス」規格と言っても、PCIバスのような拡張と標準化を目的にしたバスラインでは無く、単に後発の他社が真似しただことで事実上の標準となりました。優れているので選ばれた訳ではありません。当然、ボードを挿すと自動認識する「プラブ&プレイ機能」などは無く、サードパーティー製のメモリボードやインターフェイスボードを動かすには、ボード上に多数あるジャンパー線の接続を試行錯誤で行う地獄となりました。
後に「S-100バス」用のZ80 CPUボードがサードパーティーから発売されましたが、「S-100バス」の信号線に合わせるためにS-100バスとの接続回路が複雑になり基板上をTTL ICが埋め尽くしています。バスラインが適切に設計されていれば数個のTTL ICで済むところでした。
「S-100バス」ボードの利用経験がある方なら「S-100バス」ボードはもう使いたく無いというのが本音のところです。
因みに「S-100バス」と言う名称を言い出したのは「Altair8800」互換機メーカーとしては2番目となるCromemco社でした。単に100ピンのバスラインを真似するだけでなく「業界規格」のような「Standard」のSが付く「S-100バス」と命名した事と、他社より信頼性が高い製品を供給できたのでCromemco社のCP/Mマシンは業務用として売れました。(MITS社は良品より不良品の方が多かった。)
MITS社は自社の製品には「Altair bus」と名付けて「S-100バス」を非難しましたが、その後「NorthStar社」が「NorthStar Horizon」で、Processor Technology社が「Sol-20 Terminal Computer」で、「Vector Graphic社」が「Vector 1」で、それぞれ「S-100バス」互換機に参入したので「S-100バス」が事実上の業界標準となりました。これらのメーカーは自宅のバスルーム(日本のベッドルームぐらい広い)やガレージでS-100バス製品を製造していました。
「Altair8800」や「IMSAI8080」を初めとする「S-100バス」規格のマイコンが1975年に彗星のように生まれて、2~3年で彗星のように消え去ったのは「S-100バス」規格の使い難さと拡張性の無さ、信頼性の低さが原因の一つでした。
2014年の現時点は「S-100バス」規格のボードの入手は不可能ですし、「S-100バス」規格の100ピンコネクタはコスト高になることと、100ピンのカードエッジコネクタが短期間で接触不良になるという寿命が短い問題があり、「S-100バス」規格の採用はデメリットしかありません。 これらの理由によりLegacy8080では「S-100バス」を採用していません。
Legacy8080では使い易く信頼性が高い独自のI/O拡張バス、アドレス拡張バスを実装してユーザーの拡張要求に応えられるようにしています。
21世紀の半導体技術で開発されたLegacy8080は、本体のマイコンメイン基板1枚に1977年当時のS-100バス基板 約84枚分の機能が標準実装されています。1977年当時のS-100バス基板を増設する必要はありません。
1977年当時のS-100バス基板でLegacy8080の機能を実現した場合に必要になるS-100バス基板内訳
S-100バス基板名 | Legacy8080の実現に必要なS-100バス基板内訳 | 備考(1977当時の概算価格) |
---|---|---|
CPUボード | 1枚 | 8万円 |
フロントパネルボード | 1枚 | ケース込みで20万円 |
8Kbyteメモリボード | 64枚 | 1枚20万円 64枚で1280万円 |
FDDインターフェイスボード(8インチ2台) | 2枚 | FDD2台含めて100万円 4台で200万円 |
パラレルインターフェイスボード | 4枚 | 1枚4万円 4枚で16万円 |
シリアルインターフェイスボード | 2枚 | 1枚4万円 2枚で8万円 |
プリンタインターフェイスボード | 1枚 | 4万円 |
RS-232Cボード | 1枚 | 4万円 |
タイマーボード | 1枚 | (1977年当時は存在せず) |
DMAコントローラーボード | 1枚 | (1977年当時は存在せず) |
MMUボード | 1枚 | (1977年当時は存在せず) |
カレンダークロックボード | 1枚 | (1977年当時は存在せず) |
MIDIボード | 1枚 | (1977年当時は存在せず) |
合計 | 84枚 |
デュアルFDD付の「Altair8800」や「IMSAI8080」にメモリをフル装備してビデオターミナルやセントロニクス社のプリンタ、そしてCP/M-80にBASICコンパイラやFOTRANコンパイラを揃えたフルセットは当時のマイコン少年の夢のシステムで、近くて遠い存在でした。
1970年代の雑誌広告やマイコンショップの店頭で「Altair8800b」や「IMSAI8080」に憧れて、いつかこのぐらい凄いマイコンを自作するぞと挑戦したのは遠い思い出になりましたが、その挑戦で得た技術力は人生の糧になったと思います。永遠のマイコン少年のみなさん 少年の頃の夢を叶えてみませんか。
(1977年当時の国鉄(現JR)の最低運賃は60円でした。単純比較で上記金額を約2.3倍すると現在の貨幣価値になります。)
以下にLegacy8080の各ハードウェア機能をご説明します。「Legacy8080の全体構成ブロック図」をご覧になりながらお読みください。
CP/M互換OSの詳しい説明は別項目にて行います。
Legacy8080には遊園地のように遊び場所がたくさんあります。オプション無しの基本仕様でここまで機能を山盛りにしたマイコンは空前絶後です。
オプション提供ではなく基本仕様で機能を山盛りにした理由は、オプションボードの接続による信頼性の低下と寿命が短くなることを排除するためです。また、オプションボードでの提供は結果的にトータルコストの上昇につながります。
更にユーザー全員が基本仕様で同じマイコンを所有できるとノウハウの共用化や、製作記事の再現性が向上できます。
Legacy8080の最大の特徴であるバーチャル・フロッピーディスク・ドライブ(V-FDD)とバーチャル・コンソール・ターミナルについてご説明いたします。
70年代のCP/Mマシンは、OS用外部ファイルとして8インチフロッピーディスク・ドライブ、操作用のキーボードと表示装置としてコンソール・ターミナル利用していました。
初期のコンソール・ターミナルにはテレタイプ社のASR-33などが使われました。印字速度や紙テープの読み込み速度は1秒間に10文字でした。プログラムリストを印字している間にコーヒーブレークが出来ました。
その後、RS-232Cで通信できる「ビデオターミナル」というCRT画面とキーボードを持ったコンソール・ターミナル用通信端末が利用されました。通信速度は4800bps位に向上しました。ビデオターミナルは、機械式の印字方式では無いのでカーソルを画面内の指定の位置に移動して画面内の指定した位置に文字を表示する「エスケープシーケンス」の手法も開発されました。
「エスケープシーケンス」により画面を下から上に単純にスクロールするだけでなく固定画面をデザインすることができるようになりました。
Legacy8080では、コンソール・ターミナル用通信端末としてWindowsPCを利用しています。ただし、WindowsPCに標準実装されている「ハイパーターミナル」の機能を利用して接続するのではなく、独自のバーチャル・コンソール・ターミナルの機能を開発しました。
独自のバーチャル・コンソール・ターミナルは、コンソール用PCとの通信をRS-232Cではなく、USBで接続して通信を行う仕組みにしています。この対応により最近のRS-232Cが搭載されていないWindowsPCでもLegacy8080のコンソール・ターミナル用として利用可能になりました。
オペレーティングシステムとしてのCP/Mを起動して運用するにはランダムアクセスが出来るフロッピーディスク・ドライブのような何らかの外部ファイルが必須です。
Legacy8080の開発当初にはフロッピーディスク・ドライブを搭載する方法も検討しましたがフロッピーディスク・ドライブもフロッピーディスク・メディアも相次いで生産終了になり市場から姿を消しました。
そこでLegacy8080では、入手困難になったフロッピーディスク・ドライブ無しでCP/M互換OSを稼動させるために、コンソール・ターミナル用に利用するWindowsPCのHDD内にフロッピーディスクのファイルシステムと同じ機能を仮想的に設けるバーチャル・フロッピーディスク・ドライブ(V-FDD)の技術を開発しました。
バーチャル・フロッピーディスク・ドライブ(V-FDD)は、WindowsPCのHDD内にフロッピーディスクと同じ機能の仮想ドライブを4台稼動させることができます。1977年当時はフロッピーディスク・ドライブがドライブ単体でも1台40万円位しましたので大変豪華な仕様になります。
仮想ドライブ1台当たりの容量は2Mbyteです。現代のファイルシステムから見ると大変小さい容量ですがメモリ容量64Kbyteのマイコンの外部ファイルですので実用上十分な容量です。因みに1977年当時の8インチフロッピーディスク1枚の容量は128Kbyteから256Kbyteでした。
Legacy8080側からバーチャル・フロッピーディスク・ドライブ(V-FDD)のアクセスが行われると、Legacy8080のフロントパネル右上にあるバーチャル・フロッピーディスク・アクセスLED(青色)が点灯してアクセス状況を知らせる仕組みになっています。
「V-FDD」は、仮想ドライブですがCP/M互換OSやアプリーケーションプログラムから「V-FDD」へアクセスが行われたときに実際にアクセスLEDが点灯するのでCP/M互換OSやアプリーケーションプログラムの動作確認が容易です。
Legacy8080とコンソール・ターミナル用WindowsPCは1本のUSBケーブルにて接続されます。
このUSBインターフェイスを通じてバーチャル・フロッピーディスク・ドライブ機能を実行するためのやり取りと、バーチャル・コンソール・ターミナル機能を実行するためのやり取りの両方が行われて大変合理的です。
WindowsPC側から見るとLegacy8080はUSB規格で接続された標準的な周辺機器として扱われます。
Legacy8080側から見るとWindowsPCはコンソール・ターミナル1台とフロッピーディスク・ドライブ「4台+1台」に見えます。
これらの制御と動作はLegacy8080側とWindowsPC側の両方で動く「CP/M互換OS」により行われます。
バーチャル・フロッピーディスク・ドライブ(V-FDD)はAドライブ、Bドライブ、Cドライブ、Dドライブの4台構成としてWindowsPCのHDD内に作成されます。WindowsPCから見ると単なるファイルですがフロッピーディスク・メディアのデータ格納フォーマットをそのままエミュレーションしていますので中身はバイナリーファイルです。
バイナリーファイルですので、このままではWindowsPC側からファイルの中身を開くことが出来ないのでWindowsPCとLegacy8080がファイルのやり取りができません。
そこでWindowsPCとLegacy8080の両方でファイルの中身を開いたり書き込んだり、読み出したりできる共通フォルダーを準備しました。
これがバーチャル・フロッピーディスク・ドライブ(V-FDD)4 台+1台の「+1台」にあたるZドライブ(Zドライブフォルダー)です。Zドライブ(Zドライブフォルダー)内のファイルはWindowsPCとLegacy8080の両方で、読出し、書き込み、コピー、削除などの操作ができます。
Zドライブ(Zドライブフォルダー)にはLegacy8080からCP/M互換OSによりアクセスできますがプログラムの実行やランダムアクセスには適していません。あくまでもファイル交換用の共通フォルダーです。プログラムの実行やランダムアクセスにはA~Dドライブを利用します。
外部からLegacy8080に何らかのファイルを入力したい場合は、WindowsPCのエクスプローラーを利用してZドライブ((Zドライブフォルダー)にファイルを書き込みます。
次にLegacy8080からCP/M互換OSのコマンドを利用してZドライブからA~Dドライブにコピーなどを行い該当ドライブにてプログラムの実行などを行います。
インターネットを通じて入手したCP/M用のプログラムなどは上記の方法でLegacy8080内に格納して実行することができます。
Legacy8080のA~Dドライブにある何らかのファイルをWindowsPC側に移したい場合は、Legacy8080のCP/M互換OSのコマンドを利用してA~DドライブからZドライブに該当ファイルのコピーなどを行います。
Zドライブ(Zドライブフォルダー)に移されたファイルをWindowsPCのエクスプローラーを利用してWindowsPC内の任意のフォルダーなどに移すことでLegacy8080内のファイルをWindowsPC内に取り出すことができます。
60年代後半から70年代初頭のミニコンピュータは、磁気コアメモリを搭載していて、ROM機能はありませんでした。
フロッピーディスクもハードディスクもありませんでした。有るのは巨大なタイプライターである「テレタイプ」と「テレタイプ」に付属する紙テープリーダー/紙テープパンチャーだけでした。
当時のミニコンでは、プログラムやデータの読み込みは文字コードなどに従い穴を開けられた(パンチされた)紙テープを読み込む「紙テープリーダー」から行いました。プログラムやデータの記録は紙テープに穴を開ける(パンチする)「紙テープパンチャー」で行いました。
コンピュータの黎明期は紙テープが唯一のデジタル記録メディアでした。
ミニコンを起動するには、フロントパネルから20~30ステップの起動用のプログラム「IPL」(イニシャル・プログラム・ローダー)を手作業でパチパチと手入力して、このIPLを入力して走らせることで次の本格的なプログラムを読み込むモニター的な機能を持ったローダープログラムを主として紙テープから読み込みました。
ミニコンを起動して使い始めるまではこのような儀式を30分ぐらい掛けて行うのが普通の出来事でした。
何も見ないで30ステップのIPLをピアノを演奏するように手早くパチパチと手動入力するが当時のプログラマーの自慢技でした。
Legacy8080はフルRAM構成ですのでCP/M互換OSなどを読み込むためには、先に「IPL」(イニシャル・プログラム・ローダー)を入力する必要があります。「IPL」は通常32~64バイトぐらいのプログラムですからコンソールパネルをパチパチ操作して32~64バイトのプログラムを入力して「IPL」を実行することができます。
しかし、起動するごとにこの「儀式」を行うのは大変です。(ミニコン時代は何の疑問もなく普通に行っていましたが・・・)
「Altair8800」や「IMSAI8080」にてCP/Mを起動するには、S‐100バス仕様のフロッピーディスクインターフェイスボードに実装されている64byte程度の極小のROMに「IPL」が書き込まれていました。
S‐100バス時代は、ターベル社のフロッピーディスクインターフェイスボードが業界標準でした。
「Altair8800」や「IMSAI8080」をリセットすると、リセット直後だけ0000h番地から64byteまでが内部のRAMボードではなく、ターベル社等のフロッピーディスクインターフェイスボードに実装されている64byte程度のIPL用ROM(ヒューズ型P-ROM)が優先してアクセスされて実行される仕組みになっています。
(ヒューズ型P-ROMとは:IC内のメモリ回路の配線を強い電流を流して焼き切ることで書き込むP-ROM。消去や再書き込みはできない。数十Byte程度 の小容量に利用された。)
これによりリセット時だけRAMではなく、「IPL」が書き込まれている64byte程度極小のIPL用ROM(ヒューズ型P-ROM)がアクセスされて「IPL」が実行されます。
CP/M-80では「IPL」によりフロッピーディスク内の「ブートプログラム」がRAM内に読み込まれ実行されます。この「ブートプログラム」が実行されてCP/M本体がフロッピーディスク(システムディスク)からRAM内に読み込まれ、CP/M本体が実行されてOS起動状態になります。
Legacy8080では、フロッピーディスクインターフェイスボードがありませんので、このリセット時だけ現れる「IPL」の機能をどこかに持たせる必要があります。
そこで着目したのがLegacy8080にMIDIインターフェイスの機能を持たせるために実装したPIC 16F886です。
このPIC自身がCPU、ROM、RAM、外部インターフェイスを持つ立派なコンピュータです。
Legacy8080のリセット時にZ8S180の動作を止めて、Legacy8080のシステムバスをこのPIC 16F886が乗っ取る形にして、Legacy8080のRAMの0000hから120byte程度の「IPL」を書き込んでからシステムバスの制御をZ8S180に戻すという方法を採用しました。
RAMに「IPL」が書き込まれた後でシステムバスの使用権を戻されたZ8S180は、「IPL」を実行してUSB経由でコンソールPCからブートプログラムを読み込んでブートプログラムを実行して、次にブートプロラムによりCP/M互換OS本体を読み込んで正常起動します。
この小さなコンピュータが大型コンピュータの起動をアシストするという方法は、大型コンピュータ業界ではよく行われる方法です。
小さいコンピュータは起動が簡単ですが、大型コンピュータは起動するのに色々な手続きが必要なので、その起動手続きを小さいコンピュータでアシストして大型コンピュータを正常に起動するという方法です。
8bitマイコンの起動にこの二段階起動方式を採用するとは想像していませんでしたが、フルRAM構成のマイコンを起動するユニークで確実な方法です。
このOS起動時に読み込まれるCP/M互換OS本体は、バーチャル・フロッピーディスク(V-FDD)内に格納されていません。WindowsPC内のバーチャル・フロッピーディスク(V-FDD)を運用しているホルダー内にある「CP/M互換OS本体」プログラムをLegacy8080に読み込みます。
つまり、バーチャル・フロッピーディスクドライブ(V-FDD)にはCP/M互換OS本体が格納された「システムディスク」が存在しません。4台在るバーチャル・フロッピーディスクドライブ(V-FDD)は全てデータとアプリケーションプログラムだけが格納されます。
特定のシステムディスクが無いというのがLegacy8080のバーチャル・フロッピーディスクドライブ(V-FDD)の特徴です。
CP/M互換OSの詳細については別項目でご説明いたします。
Legacy8080マイコンメイン基板 主要部品・コネクタの説明
以下にLegacy8080のハードウェア詳細をご説明します。「Legacy8080の全体構成ブロック図」をご覧になりながらお読みください。
Legacy8080のCPUは、ザイログ社製のZ80上位互換CPUであるZ8S180を搭載しています。
これにより8080用のプログラム、Z80用のプログラムをバイナリー互換で実行することができます。(但し未定義命令を除く)
ザイログ社が2014年の現在もZ8S180を含むZ80関連のCPUの生産を継続して行っているのでLegacy8080が実現できました。
Legacy8080の設計開始当初はZ80を搭載する案も有りましたが、8080やZ80の周辺LSIであるシリアル通信用LSIやタイマーLSIが製造中止になっており、それらの入手困難な周辺LSIを統合してワンチップに格納しているZ8S180が機能的にもコストパフォーマンス的にも有利であるという判断でZ8S180を採用することに決定いたしました。
Z8S180は、日立製作所で8bit CPU 6800シリーズや16bit CPU 68000シリーズの互換CPUを開発製造していた半導体部門が開発したZ80上位互換CPU「HD64180」をZ80の御本家であるザイログ社がライセンス生産しているという変わった運命を持ったCPUです。
6800系や68000系が得意であり専門あった日立製作所の半導体部門が突然Z80系のCPUを開発したのには興味深い理由がありました。
1982年、日立製作所の半導体部門が製造している16bit CPU 68000シリーズの普及促進のために、全世界的に普及した8080用オペレーティングシステム「CP/M-80」の開発元であるデジタルリサーチ社と16bit CPU 68000シリーズ用のオペレーティングシステム「CP/M-68K」の共同開発を行っていました。
1982年の暮れ、日立製作所の半導体部門の米国スタッフがデジタルリサーチ社を訪問して、「CP/M-68K」共同開発の打ち合わせを行った後にデジタルリサーチ社のソフトウェア技術者と雑談をしていました。
この雑談の中で1982年当時デジタルリサーチ社がCP/M-80 Vre2の次のOSとして開発中のCP/M-80 Vre3(CP/M-Plus)が話題になりました。
CP/M-80 Vre3(CP/M-Plus)は、8bit CPUが持つ64Kbyteのメモリ容量の上限をメモリのバンク切り替えにより突破しようとする新OSでした。
1982年当時は、16bit CPUが既に市場に出回っていましたが、膨大なソフト資産がある8080系のCPUなら64Kbyteの上限を突破できれば、1982年以降も十分に利用価値があるのは明白でした。
この雑談の中でデジタルリサーチ社のソフトウェア技術者と日立製作所半導体部門の米国スタッフの間で同時に閃いたのがCP/M-80 Vre3(CP/M-Plus)を効率的実行できる「メモリのバンク切り替え機能を内蔵したZ80互換CPUを新たに開発する」というアイディアでした。
このアイディアは日立製作所の半導体部門に持ち帰られ熱心に検討が行われました。
検討の結果、Z80互換CPUにメモリのバンク切り替え機能として「メモリ・マネジメント・ユニット」(MMU)が追加され、更にシリアル通信機能、タイマ機能などの周辺LSIの機能を大幅に取り入れて開発されたのがHD64180でした。
HD64180は、デジタルリサーチ社のCP/M-80 Vre3(CP/M-Plus)を効率良く実行できるようにOSベンダーのアイディアに基づいて開発された始めてのCPUとなりました。
HD64180は、今までモトローラ系の6800や68000を開発してきた日立製作所半導体部門が設計したのでHD64180のバス信号は、Z80系のバス信号体系とは微妙に異なり6800系に近いバス信号も持つ「混血」的なユニークなCPUとして生まれました。
HD64180の大元になる4004、8080とZ80の設計には有名な「嶋 正利」氏が中心的役割を担っています。そしてHD64180の設計を行ったのは日立製作所の半導体部門の技術者達です。世界的にヒットしたCPUでこれほど日本に縁があるCPUは少ないと思われます。
HD64180は、日立製作所で更に改良が行われ、その後、ザイログ社にライセンスされてZ64180として製品化されました。
その後にザイログ社にてZ80ご本家の意地をかけて独自の改良が行われて開発されたのがZ8S180です。
このような経緯でZ80拡張CPUの最終型となった最強のCPUがZ8S180です。
Legacy8080ではZ8S180を採用することにより、CPU1個でメモリ・マネジメント・ユニット(MMU)、3系統のシリアルインターフェイス、2chタイマ、2chDMAコントローラーなどを一機に実現することができました。(Legacy8080の全体構成ブロック図 参照)
「Z8S180」の詳しい資料をご覧になりたい方は以下のデータシート ダウンロードをご利用願います。
ザイログ社「Z8S180」データシート(英文) ダウンロード(PDF:2.13Mbyte)
8080、Z80とオブジェクトコードレベルで互換性があります。更に第2オペコードを導入することで独自の拡張命令を持っています。
Z80に無かった乗算命令、内蔵I/Oレジスタへのアクセス命令などが追加されています。
(名前が似ているのでザイログ社のZ180とよく混同されて、「Z8S180はZ80のプログラムが走らない」と言われますが、オブジェクトコードレベルで8080/Z80と互換性が無いのはZ180の方です。)
内部8本、外部4本の豊富な割り込み機能があります。Z80の割り込み機能を強化拡張した割り込み機能が利用できます。
同じ動作クロックでもZ80に比べて命令実行速度の高速化が行われています。
Z80に比べて動作クロックが高速です。Legacy8080では10Mhz動作のZ8S180を搭載しています。
Legacy8080の動作クロックは、リアパネルのCPU速度選択DIPスイッチで、2Mhz、4Mhz、5Mhz、10Mhzに設定できます。
2Mhz、4Mhzの低速な動作クロックを用意したのは70年代に2Mhz、4Mhzのマイコンで動いていたプログラムを再現するためです。
.メモリ・マネジメント・ユニットを搭載して最大1Mbyteまでのメモリが利用できます。
Legacy8080では512KbyteのスタティックRAMを搭載しています。20bitのアドレス線はフルデコードしています。
2chの非同期シリアル通信ポート(ASCI)を備えています。i8251などのシリアル通信LSIが生産終了なのでこの機能は貴重です。
Legacy8080ではch0をRS-232Cに利用して、ch1をユーザーに開放しています。(基板上に専用端子有り)
ch0を利用したRS-232Cは、リアパネルにDSUB 9ピン メスコネクタで実装されています。
Legacy8080のRS-232C通信速度は、9600bps、4800bps、2400bps、1200bpsの4段階が内部レジスタにより設定できます。
1chの同期シリアル通信ポート(CSI/O)を備えています。i8251などのシリアル通信LSIが生産終了なのでこの機能は貴重です。
Legacy8080では同期シリアル通信ポートをユーザーに開放しています。(基板上に専用端子有り)
2chの16bitタイマを内蔵しています。i8253などのタイマLSIが生産終了なのでこの機能は貴重です。
Legacy8080ではタイマ機能の全てとタイマ出力端子Toutをユーザーに開放しています。(基板上に専用端子有り)
ローランド社(アムデック)が発売したCMU-800という初期のパソコン演奏DTM機材にはi8253のToutが使われていました。
タイマという名称ですがサウンド出力など色々な利用が可能です。初心者が最初のチャレンジする遊び場所として最適です。
タイマは通信速度制御用としてシステム側で使いたかった機能ですがユーザーへ開放しました。楽しいタイマで思い切り遊んでください。
Tout端子は、A18と同じ端子でCPUから出力されていますので選択して利用します。同時利用はできません。
2chのDMAコントローラーを内蔵しています。i8257などのDMAC LSIが生産終了なのでこの機能は貴重です。
DMAコントローラーにより、メモリ-メモリ転送、メモリ-I/O転送、メモリ-メモリマップドI/O転送が高速で実行可能です。
このように強力なCPU「Z8S180」を搭載することでLegacy8080は、入手不可能な周辺LSIの機能も統合することができました。
Legacy8080は、CP/M-80 Ver 2.2マシンに対応していますが、内部的にはCP/M-80 Vre3(CP/M-Plus)マシンに近い機能も含んでいます
Legacy8080では「Z8S180」を採用したので最大1Mbyteのメモリを実装可能ですが、1Mbyteのアドレス空間の下半分である下位アドレスに512KbyteのスタティックRAMを搭載しています。
64Kbyteのメモリ空間を利用する8080/Z80用のプログラムを実行するには十分なメモリ容量です。
Legacy8080にはROMエリアはありません。フルRAM構成になっています。70年代風に言うと「クリーンコンピュータ」です。
1Mbyteのメモリ空間をアクセスできる20bitのアドレス線はフルデコードされていますので、1Mbyteのアドレス空間の上半分である上位の512Kbyteのメモリ空間にユーザーがメモリやI/Oを増設可能です。
搭載しているメモリチップは、Integrated Silicon Solution,Inc.のC-MOSスタティックRAM「IS61C5128」という8bitx512Kという1チップで512Kbyteの容量を持つ便利なメモリLSIです。
超低消費電力なC-MOSスタティックRAMですので、Legacy8080の電源を切っているスタンバイ時に単三乾電池3本(4.5V)でメモリ内容をバックアップすることができます。計算値では普通の単三乾電池3本で約3ヶ月~6ヶ月間、充電式の「エネループ」で約6ヶ月~1年間のメモリバックアップが可能です。
「エネループ」の出力電圧は1.2Vで、3本合計で3.6Vですが問題なくバッテリーバックアップできます。低電流で長期間使用するので自然放電が乾電池より少ない「エネループ」が有利です。使い捨てではなく充電して繰り返し使えるので「エネループ」の利用をお勧めします。
Legacy8080では、メモリバックアップを行うための単三乾電池3本用電池ケースと配線コネクタが実装されています。
メモリバックアップ用の電池は付属していません。電池はご用意願います。
CP/M互換OS動作中のバックアップと再起動や、ZB3-BASIC動作中のバックアップと再起動はできませんが、ユーザーが作成されたアセンブラ(バイナリー)プログラムを停止状態で、そのままバックアップすると、電源投入+リセットで再起動可能です。
Legacy8080の特徴であるコンソールパネルから入力したマシン語(バイナリー)プログラムは、このメモリバックアップ方法で保存が可能です。
一旦電源を切ってスタンバイ状態にしても、メモリバックアップを行っていれば、次に電源を投入したときに前回入力したマシン語(バイナリー)プログラムを実行可能です。
メモリに何らかのプログラムが残っているとプログラムが想定外で実行されることもあります。これを防ぎたい場合は、Legacy8080の電源OFF時に電池ケースからメモリバックアップ用の単三電池を外してください。メモリ内のプログラムは失われます。
エプソントヨコム社製の年・月・日・曜日の記憶と自動計算を行うカレンダー機能と、時・分・秒の記憶と自動計算を行う時計機能を持った専用LSIです。時を刻むための32.768Khzの水晶振動子を内蔵しています。
プログラムにより年・月・日・曜日と、時・分・秒の書き込みと読出しができます。うるう年の自動計算機能も有ります。
ボタン電池により年・月・日・曜日と、時・分・秒がバックアップされ、Legacy8080の電源がOFFの時も時計機能が動き続けるので正しい時間を一旦セットするとその後はいつでも正しい年・月・日・曜日と、時・分・秒をプログラムから読み出すことができます。(誤差もあります)
スタンバイ時の消費電流は1μAですから、計算値では普通のボタン電池1個で数年間動作を続けることができます。
Legacu8080にはカレンダー・クロック バックアップ用のボタン電池(CR2031 電圧3V)1個が付属します。
現時点ではPCに時計機能が有るのが当たり前ですが、70年代のCP/Mマシンやマイコンには時計機能はありませんでした。
カレンダーデータ・クロックデータの書き込みと読出しはシリアル通信で行います。詳細は「RTC-4543SA」のデータシートをご覧ください。
Legacy8080との接続は、システム用PPIで接続されています。システム用PPI経由でソフト制御します。
ユーザーが色々な実験が出来るようにカレンダー・クロック機能を持たせました。
Legacy8080のPPIなどに色々なセンサーを接続して、電流、電圧、温度、湿度、気圧、風量、風向、照度、加速度、磁気などを刻々と測定して、カレンダー・クロックから読み込んだ「年・月・日・曜日と、時・分・秒」の時刻データと共に記録するような応用も可能です。
その他、指定の時刻になったときに何らかのプログラムを実行するなど、時刻を絡めた面白い使い方ができます。
エプソントヨコム社製「RTC-4543SA」データシート(日本語) ダウンロード(PDF:369Kbyte)
Legacy8080では8080系の汎用パラレルインターフェースLSI「82C55」を合計5個実装しています。5個の内4個はユーザー専用として完全に開放されています。残り1個の82C55はシステム専用の82C55です。ユーザーが利用できる部分もありますが不適切な利用を行うとシステムが誤動作する場合があります。
システム専用の82C55は以下の機能を担当しています。
カレンダー・クロック用LSIとの通信
セントロニクスプリンタポートとの通信と制御
Beep スピーカーの制御
USB用PIC 18F14K50 の制御
MIDI用PIC 16F886 の制御
セントロニクスプリンターポートは、セントロニクス規格のホスト用コネクタであるDSUB-25ピンコネクタが実装されています。
標準的なセントロニクスプリンター用ケーブルを接続できます。
セントロニクス規格(IEEE1284)コンパチブルモードでセントロニクスプリンターに印刷できます。
Legacy8080では、ケース内部にBeep用小型スピーカーを内蔵しています。直径5cm、入力0.2Wの小型スピーカーです。
リアパネルにある3.5mmミニジャックにBeep用小型スピーカーと同じ音声信号が出力されています。
「Beepスピーカー」はBeep音だけでなく色々な使い方ができます。「Beepスピーカー」のドライブプログラムを工夫してみてください。
3.5mmミニジャックにプラグを挿入するとケース内部のBeep用小型スピーカーはOFFになります。
3.5mmミニジャックはステレオ対応ですが左右チャンネルには同じ音声信号が出力されています。
Legacy8080では周辺機器用のUSBタイプBのインターフェイスを実装しています。このUSBタイプBのインターフェイスは、WindowsPCとUSB規格で接続してバーチャル・フロッピーディスク・ドライブ(V-FDD)とバーチャル・コンソール・ターミナルの通信用に利用しています。
18F14K50は、マイクロチップ社が開発したUSBインターフェイスを内蔵したペリフェラル・インターフェイス・コントローラーです。
小さな20ピンDIPパッケージにRISC CPU、フラッシュメモリ、RAM、インターフェイスを内蔵しており、このPIC自身が立派なコンピュータです。
18F14K50は、USB規格2.0準拠のインターフェイスを持っているとデータシートに記してありますが、通信速度はUSB規格1.1です。
フルスピードで12Mbps、ロースピードで1.5Mbpsの通信速度です。
PC用の周辺機器として低速ですが、64Kbyteのメモリを持つ8bitマイコンが一度にやり取りするデータ量は10Kbytaから30Kbyte程度です。8bitマイコン用のUSBインターフェイスとして十分な通信速度を持っています。
Legacy8080では電子楽器と接続してコンピュータ制御で演奏したり、演奏データを受信してシンセサイザー等を制御できるようにMIDI(Musical Instrument Digital Interface)を搭載しています。演奏データを送信するMIDI OUT端子と演奏データを受信するMIDI IN端子の両方を実装しています。
Legacy8080ではMIDIのシリアル通信用にPIC 16F886を利用しています。
PIC 16F886は、マイクロチップ社が開発したタイマやI/Oポートを内蔵した高性能なペリフェラル・インターフェイス・コントローラーです。
MIDI規格とMIDIケーブルは、照明機器などからのノイズや漏電が多い演奏ステージでの利用を想定しているので信号線がアイソレーション(絶縁)されていてノイズに強く、感電の危険が少ない利点があります。
MIDIケーブルの長さの規格は最大長15mまでとなっていますので、LANケーブル以外の通信ケーブルとしては比較的遠距離で利用できます。また、MIDIケーブルは安価な市販品ケーブルが利用できます。
MIDI信号は、シリアルインターフェイスRS-232Cに似た電流駆動のシリアル通信方式です。演奏機器間の遅延を少なくするために通信速度は31.25Kbpsと比較的高速です。
MIDIで制御できるのは電子楽器だけでなく、MIDI信号を受信して照明を制御する装置や多数のリレーをON・OFFできる装置も低価格で市販されているので外部機器制御の実験用としてMIDIを利用することができます。
MIDI規格では接続コネクタには標準サイズのDIN5ピンコネクタを利用します。Legacy8080では限られた基板スペースである点と、コネクタを抜き差しする時に基板へ無理な力が加わらないように抜き差しが容易なミニDINサイズの5ピンコネクタを基板上に実装しています。
MIDI規格上標準サイズのDINコネクタを実装しているMIDI機器と接続するには、「ミニDIN5ピンコネクタ=標準サイズDIN5ピンコネクタ」の変換ケーブルを用意する必要があります。
標準サイズのDINコネクタを採用したMIDIケーブルと接続するための変換ケーブルをLegacy8080のオプションパーツとして用意します。
この変換ケーブルは、クリエイティブ社のサウンドインターフェイス機器「サウンドブラスターシリーズ」のミニDIN5ピンコネクタと互換性があります。
国内マイコン用に発売されたMIDIインターフェイスボードでもミニDIN5ピンコネクタを採用している製品がありますが「サウンドブラスターシリーズ」とピン互換では無い製品がありますのでご注意ください。(FM-TOWNS等)
このPIC 16F886は、MIDIのシリアル通信用の他に、Legacy8080の起動時に「IPL」(イニシャルプログラムローダー)をメモリに書き込む重要な機能も担当しています。Legacy8080はフルRAM構成なので最初の起動時にシステムプログラムをコンソールPCからRAMに読み込むための最低限の小さなプログラム「IPL」をRAM上に用意する必要があります。
Legacy8080のリセット時にZ8S180の動作を止めて、Legacy8080のシステムバスをこのPIC 16F886が乗っ取る形にして、Legacy8080のRAMの0000hから120byte程度の「IPL」を書き込んでからシステムバスの制御をZ8S180に戻すという方法を採用しています。
RAMに「IPL」が書き込まれた後でシステムバスの使用権を戻されたZ8S180は、「IPL」を実行してUSB経由でコンソールPCからブートプログラムを読み込んでブートプログラムを実行して、次にこのブートプロラムによりCP/M互換OS本体を読み込んで正常起動します。
MIDIと言うと電子楽器や音楽演奏のイメージがあり楽器演奏趣味が無いと縁遠い感じがあります。しかしMIDIは電子楽器演奏用途だけではありません。ドイツのモジュール型アナログシンセメーカー DOEPFER社が開発販売しているMIDIコントローラーは多様な入力信号をMIDIデータで送信したり、受信したMIDI信号で外部機器を制御できる面白機材です。
MIDIによる通信は、照明機器や多様な電子機器な並びノイズが多い現代の演奏ステージでも安定した通信(ライブ演奏)が行えるようにノイズに強い設計になっています。この特徴を生かして外部機器の制御や情報入力にMIDIを利用して行うことができます。
MIDIケーブルの規格は最大長15mまでとなっています。汎用パラレルポートの信号線を延長するより便利な点がありますので、電子楽器の演奏だけでなく各種実験のデータ通信や外部機器の制御にMIDIを使うという方法が面白いと思います。
Legacy8080ではユーザーに色々な実験を手軽に楽しんでいただけるように汎用パラレルインターフェイスLSI「82C55」を4個実装しています。この「82C55」4個はシステム側では使いませんので、完全にユーザーに開放されています。
i8255は、8080を開発したインテル社が開発した汎用パラレルインターフェイス用LSIで、ライバルだったモトローラ社のM6820や、Z80PIOより使い易かったので16bitマイコン時代になっても使い続けられました。現在でも一部の半導体メーカーで生産が続けられている汎用パラレルインターフェイス用LSIのロングセラー製品です。初期のLegacy8080では沖電気工業製のC-MOS版8255「82C55」が実装されています。
「82C55」は8bitの汎用ポートを2個(PortA、PortB)と、8bitの汎用ポート兼制御用ポートを1個(PortC)持ちます。1個の「82C55」で8bitx3Port=24bitの入出信号が扱い可能で、この「82C55」を4個搭載しているLegacy8080は24bitx4個=96bitの汎用入出信号が扱い可能です。
このようにLegacy8080は、空前絶後の大量インターフェイスを搭載していますので、ユーザーが工夫して色々な実験を行うことができます。多数の信号線が必要なマトリックスLEDを任意のパターンで点灯させるような実験も手軽にできます。
1個の「82C55」ごとに24bitの入出信号と5Vの電源線をまとめて26pinのフラットケーブルコネクタで外部に引き出せるようになっています。
この26pinのフラットケーブルコネクタは、リアパネル側に2個、マイコンメイン基板上に2個配置されていてユーザーが自由に使えます。
Legacy8080ではユーザーが自作の入出力機器を増設したり、オプションの入出力機器を接続できるようにI/O拡張バスを実装しています。
8080系やZ80系のマイクロコンピュータは、特徴的なアーキテクチャーとして専用のI/O命令を持っています。I/O命令ではアドレスバスの下位8bitをI/O専用アドレス空間として利用することで少ないプログラムサイズで高速に実行するメリットがあります。
I/O拡張バスは、8bitのアドレス信号線と、8bitのデータ信号線、そして、リード/ライト関連の信号線などをまとめて26pinのフラットケーブルコネクタでマイコンメイン基板に実装されています
Legacy8080のI/O拡張バスは、26pinのフラットケーブルでケース内部の拡張基板に接続したり、外部に引き出せるようになっています。
下位8bitのI/Oアドレス空間は、256Byte(FFh)のI/Oアドレス空間があります。この中の00hから3FhまでがZ8S180の内蔵レジスタで利用されています。E0h以上はLegacy8080のシステムで利用されていますので全てのI/O空間をユーザーが利用することはできません。
Legacy8080ではユーザーが自作のメモリを増設したり、オプションのメモリを接続できるようにメモリ拡張バスを実装しています。
Legacy8080はCPUにザイログ社のZ8S180を搭載しているのでメモリアドレス空間は1Mbyte有り、アドレスバスは20bit 20本有ります。
1Mbyteの内下位512KbyteがRAMとして実装されており、アドレス信号線はフルデコードされています。
アドレス拡張バスは、I/O拡張バスの下位8bit 8本を除いた上位12bit 12本とメモリ制御信号線、割り込み信号線、電源線などをまとめて26pinのフラットケーブルコネクタでマイコンメイン基板に実装されています
アドレス拡張バスには普通のRAMだけでなくビデオRAMなども配置できるようになっています。
Legacy8080では起動モードやCPU速度の切り替えができる4bitのDIPスイッチをリアパネルに実装しています。
リセット時や起動時に起動モードを選択するのはDIPスイッチの左側2bitのスイッチです。以下の3種類の起動モードを選択できます。
また、選択されている起動モードを知らせるために3色LEDをコンソールパネルに設置して発光色で選択モードを表示します。
CP/M互換OS起動モード(B:青色点灯):コンソール用PCの該当ホルダーから「CP/M互換OS」を読み込んで起動します。
BASIC/モニタ起動モード(G:緑色点灯):コンソール用PCから中日電工が開発したZB3BASICとモニタを読み込んで起動します。
コンソールパネルモード(R:赤色点灯):起動時には何も行いません。Legacy8080の制御はコンソールパネルから行います。
Legacy8080ではDIPスイッチの右側2bitのスイッチでCPU速度の切り替えができます。以下の4種類のCPU速度を選択できます。 また、選択されているCPU速度を知らせるために3色LEDをコンソールパネルに設置して発光色で選択されているCPU速度を表示します。
10Mhz (B:青色点灯)
5 Mhz (緑色+赤色 同時点灯) フロントパネルには5Mhzの表記はありません。
4 Mhz (G:緑色点灯) 昔のソフトを昔の実行速度で動かすためのCPU速度
2 Mhz (R:赤色点灯) 昔のソフトを昔の実行速度で動かすためのCPU速度
Legacy8080の最大の特徴はこの「ミニコンスタイルのコンソールパネル」です。Legacy8080のコンソールパネルの機能は「Altair8800」と「IMSAI8080」に実装されていたコンソールパネルの機能を含んでいます。デザイン的には同じスイッチを採用していた「IMSAI8080」に似ています。
Legacy8080は、外部機器が何も無い状態でもこのコンソールパネルからプログラムを入力して実行して、メモリに書き込まれた実行結果をコンソールパネルにより読み出すことができます。また、実行中の様子をコンソールパネルのLEDの光り方で知ることができます。
「SINGLE STEP」は、機械語プログラムの実行を「SINGLE STEP」スイッチを操作する毎に1ステップ毎に行いその様子を表示させることができるモードです。これにより普段は、数MHzの高速で動いている機械語プログラムの動きを1ステップづつ自分の目で確かめることができます。この機能は「Altair8800」、「IMSAI8080」と互換性があります。
最もドラマチックな利用方法は、「AUTO STEP」です。このモードでは1秒間に2ステップづつ機械語を自動実行します。コンソールパネルのLEDには実行中の機械語やメモリアクセスの状況が次々と表示されます。1秒間に2ステップの実行速度なのでどのような命令を実行したのか大体解ります。
コンソールパネルのLEDが綺麗にリズミカルに点滅する様子は60~70年代のSF映画に出てきたコンピュータの動くイメージそのままです。「AUTO STEP」は「STOP」などで解除するまで連続して実行します。「AUTO STEP」は「IMSAI8080」には無い機能です。
16bitのメモリアドレスと8bitのデータの入力はコンソールパネルに並ぶ16個のアドレス-データ入力スイッチで入力します。16個のアドレス-データ入力スイッチの下位8個がデータ入力と共用です。
メモリ内容を読み出す操作方法は16個のスイッチに16bitのメモリアドレスを入力します。「READ」スイッチを操作すると入力したメモリアドレスが「ADDRESS BUS」にセットされ、そのアドレスのメモリ内容が「DATA BUS」に表示されます。
更に「READ NEXT」スイッチ操作を連続することでアドレスをインクリメントしながら連続してメモリ内容を読み出すことができます。
メモリにデータを書き込む方法は、読出しと同じ方法で書き込むアドレスを「ADDRESS BUS」にセットします。次に書き込むデータを下位の8個のスイッチにセットして「WRITE」のスイッチを操作すると指定したアドレスにデータを書き込むことができます。
次のアドレスに書き込みたいデータを再度データスイッチにセットして「WRITE NEXT」スイッチを操作することで書き込みアドレスをインクリメントしながら連続したアドレスにデータを書き込むことができます。
16個のアドレス-データ入力スイッチの上位8個は、「PROGRAMMED INPUT」としてプログラムのI/O命令で読み取ることで出来きる最もシンプルな入力装置になっています。
この8個のスイッチのON・OFFはI/OアレスFF番地としてプログラムで読み込むことができ、I/O命令のIN FFで読み込めます。この機能は「Altair8800」、「IMSAI8080」と互換性があります。
また、コンソールパネル左上にある「PROGRAMMED OUTPUT」に在る8個のLEDは、I/OアレスFF番地の出力がラッチされて点灯します。
I/O命令のOUT FFで書き込んだ1Byteを8個のLEDによるビット表示で点灯表示します。この機能は「Altair8800」、「IMSAI8080」と互換性があります。
「CPU STATUS」はCPUの動作状況を表示します。このステイタス表示は「AUTO STEP」モードでも正しく表示されます。
MEMRD:メモリをアクセスしてメモリ内のデータを読み出す動作の時に点灯します。
MEMWR:メモリをアクセスしてデータをメモリ内へ書き込む動作の時に点灯します。
IORD:I/Oアドレス(00h~FFh)をアクセスしてI/O機器内のレジスタからデータを読み出す動作の時に点灯します。
IOWR:I/Oアドレス(00h~FFh)をアクセスしてデータをI/O機器内のレジスタに書き込む動作の時に点灯します
M1:プログラム実行中のメモリアクセスが「命令(オペコード)」を読み込んでいる最初のマシンサイクルであることを表示するステイタス。
HALT:プログラム実行中に「HALT」命令(76h)を実行してCPUが停止したことを表示するステイタス。
フロントパネルは「スイッチ補強板取付けタイプ」と「スイッチ基板取付けタイプ」の2種類から選択できます。
両タイプとも回路的にもソフト的にも全く同じです。異なるのは、スイッチの取付け方法と、スイッチ部分の強度、スイッチの操作感です。
ご注文時に「スイッチ補強版取付けタイプ」、もしくは、「スイッチ基板取付けタイプ」を選択願います。
ご注文後や購入後にスイッチタイプの変更はできませんので慎重に選択願います。故障したスイッチの交換は可能です。
「スイッチ補強板取付けタイプ」は、個々のスイッチが補強板となる厚さ2.5mmの鉄板にネジ止めされていて機械的強度が高いです。
スイッチが厚さ2.5mmの鉄板にネジ止めされているので操作時の「カチカチ感」と「カチカチ音」が強いです。
「カチカチ感」と「カチカチ音」が大好きというトグルスイッチマニア向けです
「スイッチ補強板取付けタイプ」は、多数の穴あけ加工を行った補強版が取り付けられますので価格が高めになります。
ケースの構造上突起部になるスイッチ部分がどうしても外部から加わる力に弱くなります。トグルスイッチの強い「カチカチ感」や、スイッチ部分の堅牢性を求める方、20年~30年以上の稼動を予定される方は「スイッチ補強板取付けタイプ」をお求めください。
「スイッチ基板取付けタイプ」は、スイッチ部分がフロントパネル基板にハンダ付けで固定されています。スイッチ取付け強度は普通です。
プリント基板取付けのためスイッチ操作時の「カチカチ感」と「カチカチ音」はソフトです。
「補強板取付けタイプ」と比べると操作音が小さいので静音マニア向けです
「スイッチ基板取付けタイプ」は、加工費が高い補強版が無い分価格が安くなります。
Legacy8080は、バーチャル・コンソール・ターミナルと、バーチャル・フロッピーディスクの機能を実現するためにWindowsPCを利用します。
現状で動作確認が出来ているWindowsOSを以下に記します。(インテルCPU搭載機でテストしています。)
Windows98 (USB対応バージョン)
Windows2000
WindowsXP (32bit) (WindowsXP 64bit 版では動作テストを行っていません)
Windows Vista Ultimate
Windows7 home premium (32bit / 64bit)
Windows7 professional (32bit / 64bit)
Windows8.1 (32bit / 64bit)
Legacy8080とWindowsPCとのUSB接続に関する注意事項を以下に記します。
マザーボードのUSBコネクタに直接接続すること。(チップセットのUSB端子を選択)
USBハブを経由するとUSB認識エラーになることがあります。
PCI用USBインターフェイスカードや、マザーボード上のUSBインターフェイスLSI経由の接続はUSB認識エラーになることがあります。
USB3.0とUSB2.0の両方がある場合はUSB2.0端子を利用することを推薦します。
現状での動作試験は、インテルCPUとインテルチップセット経由での接続確認を行っています。インテル以外ではテストしていません。
WindowsPC側に高い処理能力は必要としていませんので、お勧めの運用例としては、使わなくなった旧式のWindowsXP(32bit)、又は、旧式のWindows7(32bit)のノートPCやデスクトップPCなどを割り当てるか、安価な中古品を購入して運用する方法です。
・Legacy8080の仕様 Legacy8080のコンソール用としてWindowsXP、Windows7、Windows8などのPCが1台必要です。
CPU | ザイログ社製 Z8S180 (日立製作所が開発したZ80上位互換CPU HD64180のライセンス生産版) 8080/Z80上位互換で周辺LSIを統合したCPU、CPU速度は、2Mhz、4Mhz、10Mhzの切り替え Z8S180に内蔵されてるタイマーやシリアルインターフェイスSIO、MMUをユーザーが利用可能 | ||||||
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メモリ | 512Kbyte実装 (C-MOS スタチックメモリ 単三乾電池3本によるバッテリーバックアップ付き) Z80モードでは最大64Kbyteまで利用可能 Z8S180内蔵MMUを利用すると最大1Mbyteまで利用可能 | ||||||
コンソールパネル | 「Altair8800」、「IMSAI8080」のコンソールパネルと互換性がある操作性 コンソールパネルからメモリへの書き込み読み出しが可能。ステップ動作、自動ステップ動作が可能。 ソフトウェアからフロントパネルの8bit I/Oポートへ入出力可能 (IN FF,OUT FF) (エントリーモデルにはコンソールパネルが有りません。その他の仕様は同じです。) | ||||||
バーチャル コンソール | WindowsPCをバーチャルコンソールターミナルとして利用 PCとの接続はUSB 専用ソフトツールによりWindowsPCに仮想コンソールターミナルの機能を実現します。 | ||||||
バーチャル フロッピーデスク | 以前のCP/Mで必須だったフロッピーディスクドライブ無しで利用できます。 コンソールターミナルとして利用するWindowsPCのHDD内に仮想フロッピードライブ(V-FDD)を構築 バーチャルフロッピードライブは合計4台 容量は1台2Mbyte バーチャルフロッピードライブの操作はCP/M-80のFDD操作とほぼ同じです。 | ||||||
インターフェイス | リアルタイム カレンダークロックICを実装 (ボタン電池によるバッテリーバックアップ付き) パラレルインターフェイス(82C55)4個実装 8bit I/Oポート X 12ポート セントロニクスプリンターインターフェイス 1個実装 (D-SUB 25P) RS- 232C 1ch (D-SUB 9P メス型コネクタ) MIDI-IN 1ch (ミニDIN5Pコネクタ 標準MIDIには変換ケーブルが必要) MIDI-OUT 1ch (ミニDIN5Pコネクタ 標準MIDIには変換ケーブルが必要) Beep用スピーカー ケース内に1個実装 (トグルスイッチング 外部出力有り ステレオミニジャック) Z80系I/O拡張バス (外部引き出し可能) Z80系メモリ拡張バス (外部引き出し可能 64Kbyte/1Mbyteアドレスフルデコード済み) USB Bタイプ メス型コネクタ1個 (コンソール用WindowsPCとの接続専用 汎用USBでは無い) | ||||||
その他の仕様 | ケース内拡張モジュール 実験用基板実装スペース 2箇所 | ||||||
付属品 | 電源:5V単一電源 外部ACアダプター 容量2A(10W) 1個 USBケーブル 1本・説明書 一式・付属ソフトウェアを格納したCD-R 1枚 カレンダー・クロックICバックアップ用ボタン電池(CR2032、電圧3V)1個 フロントパネル メンテナンス用 小型6角レンチ L型6角レンチ3mm用1個と、4mm用1個 (エンタープライズモデルとエデュケーションモデル) L型6角レンチ3mm用1個 (エントリーモデル) 予備ネジセット | ||||||
ケースサイズ・重量 |
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・Legacy8080の付属ソフトウェア
オリジナル CP/M互換オペレーティング システム | CP/M-80の後期に最も普及して完成度が高かったバージョンであるCP/M-80 Ver2.2と互換性があるオリジナルOSを搭載 CP/M-80 Ver2.2互換OSをオリジナル開発 58K CP/Mと同じメモリ配置 |
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オリジナル BASIC インタプリタ | 70年代のマイコン用スタンダードBASICと同等機能 関数計算可能、グラフックス機能は無し |
オリジナル モニタ Z80用デバッガ | BASIC インタプリタから実行可能 マシン語開発の役立つデバッグ機能 (Z8S180の拡張命令は現状非対応:将来対応予定) |
オリジナル Z80用アセンブラ | WindowsPC上で動作するクロスアセンブラ (Z8S180の拡張命令は現状非対応:将来対応予定) |
・Legacy8080付属 CP/M互換OS上で動作が確認できたソフト
(これらのソフトはLegacy8080には付属しません。CP/M-80用の各種ソフトウェアは海外のダウンロードサイトで入手できます。ユーザー様にてダウンロード願います。)
BASIC-80 | BASCOM |
FORTRAN-80 | COBOL-80 |
MACRO-80 | LINK-80 |
PL/I | TURBO-PASCAL |
Wordstar | TINY BASIC |
Multiplan | STARTREK (BASIC-80上で動作) |
Legacy8080の開発ドキュメンタリーが[ワンボードマイコンでCP/Mを!](E-80プロジェクト)として開発元の有限会社 中日電工のWEBサイトにて公開されています。開発ドキュメンタリーは2012年1月10日付けの[第1回]「プロローグ」から始まっています。
ハードウェア開発やソフトウェア開発の舞台裏が記録されることは極めて稀です。大変参考になる貴重な開発記録ですので是非ご覧ください。
有限会社 中日電工 WEBサイト http://www.alles.or.jp/~thisida/
[ワンボードマイコンでCP/Mを!] 連載2012年1月10日[第1回]~[第200回]
http://www.alles.or.jp/~thisida/cpm_mycom_mokuji1.html
[ワンボードマイコンでCP/Mを!] 連載2012年8月20日[第201回]~[第250回]
http://www.alles.or.jp/~thisida/cpm_mycom_mokuji2.html
[ワンボードマイコンでCP/Mを!] 連載2012年11月19日[第251回]~[第300回]
http://www.alles.or.jp/~thisida/cpm_mycom_mokuji3.html
[ワンボードマイコンでCP/Mを!] 連載2013年1月25日[第301回]~[第350回]
http://www.alles.or.jp/~thisida/cpm_mycom_mokuji4.html
以上、2014年3月21日時点でのLegacy8080関連情報をご説明いたしました。