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ラックマウントサイズを採用した従来モデルより小型化・低価格化したLegacy8080エントリーモデルの発売開始をお知らせいたします。
Legacy8080エントリーモデルは、A4バインダーサイズと小型化され、簡単に組立てできるセミキットで49,000円(税別)となっています。
Legacy8080エントリーモデルは従来モデルと同じメインボードと、同じシステムソフトウェアを搭載していますので、従来モデルと完全な互換性があります。従来モデルの特徴であったミニコンスタイルのコンソールパネルのみが省略されています。
Legacy8080エントリーモデルではミニコンスタイルのコンソールパネルが省略された代わりにCP/M制御系のスイッチとしてSYSTEM RESET(コールドスタート)とCPU RESET(ホットスタート)が装備されCP/M互換OSのリブートに対応しています。
CP/M制御系のホットスタートスイッチを搭載したことで70年代のCP/M第二世代機種と同等なハードウェアによる強制「リブート」に対応した運用が可能なCP/Mシステムとなっています。
Legacy8080エントリーモデルは、CP/M互換OSやCP/Mアプリケーションを動かしたいがミニコンスタイルのコンソールパネルまでは不要というベテラン技術者に最適なシステムです。
・Legacy8080シリーズとは
Legacy8080は、1975年に世界で初めて発売された伝説の8bitマイクロコンピュータキット「Altair8800」と互換性があります。Legacy8080は、21世紀の最新LSI技術で設計されたビンテージコンピュータです。「完成品」と簡単に組立ができる「セミキット」の形で発売しています。
Legacy8080は、「Altair8800」と「IMSAI8080」などのAltair8800互換機用として1975年から1980年代に開発・販売されてマイコンの歴史を創った著名なソフトウェアを多数動作させることができます。1975年に発売された「Altair8800」は大学生だったビル・ゲイツ氏がBASICインタプリタを提供することにより大ヒットしてマイコン革命の起爆剤になりました。
Legacy8080は、デジタルリサーチ社が開発して1976年頃から8080/Z80用オペレーティングシステムとして広く普及したCP/M-80と互換性があるオリジナルOS「CP/M-VF」を搭載しています。CP/M互換OS「CP/M-VF」の搭載により、偉大な先駆者達が残した著名なプログラムを動かすことができます。CP/M-80用に開発されたBASICインタプリタやコンパイラ、FORTRAN、COBOL、PL/I、PASCAL、マクロアセンブラ、TINY BASICなどを体験して中身を分析したり改造したりして学習することができます。
技術少年出版ではミニコンスタイルのLegacy8080エンタープライズモデルと学習・実験向けのLegacy8080エデュケーションモデル、リビングルームや書斎に似合うウォールナットケースを採用したLegacy8080エレガントモデル、そして小型低価格なLegacy8080エントリーモデルを発売中です。
Legacy8080エントリーモデルは、お客様の小型で低価格なモデルが欲しいというご要望に応えるために生まれたモデルです。
CP/Mのアプリケーションを動かすのが主目的なのでミニコンスタイルのコンソールパネルは必要無いというベテランユーザーのご意見も参考にしてLegacy8080エントリーモデルを設計いたしました。
Legacy8080エントリーモデルは、A4バインダーサイズに小型化するためと、低価格化のために色々な工夫が行われていますが、従来モデルと同じメインボードと、同じシステムソフトウェアを搭載していますので、従来モデルと完全な互換性があります。 従来モデルの特徴であったミニコンスタイルのコンソールパネルのみが省略されています。
Legacy8080エントリーモデルは従来モデルと同じく8bit I/OX12ポート、3種類のシリアルポート、MIDI、セントロポートなど強力なインターフェースを標準実装しています。制御実験、測定実験など色々な技術を実際の動作で学ぶことができます。
Legacy8080エントリーモデルの価格は、簡単に組立てできるセミキットで49,000円(税別)となっています。ハンダ付け不要でプラスドライバーとナットドライバーのみで組立てできますので是非「セミキット」に挑戦されてください。
上位モデルのセミキットとLegacy8080エントリーモデルのセミキットが異なる部分はケースに説明シールを貼る部分です。
上位モデルのケースには説明書きがシルク印刷で印刷済みですが、Legacy8080エントリーモデルでは低価格化のためにケースに説明シールを貼る方式になっています。シールは簡単に貼ることができますし、失敗しても貼り直すことができますので安心してセミキットを製作できます。
Legacy8080エントリーモデルではミニコンスタイルのコンソールパネルが省略された代わりにCP/M制御系のスイッチとしてSYSTEM RESET(コールドスタート)とCPU RESET(ホットスタート)が装備されCP/M互換OSのリブートに対応しています。
CP/M制御系のホットスタートスイッチを搭載したことで70年代のCP/M第二世代機種と同等なハードウェアによる強制「リブート」に対応した運用が可能なCP/Mシステムとなっています。
CP/M-80では、デバック途中のユーザープログラムやアプリケーションプログラムが暴走したりして制御が効かなくなった場合に「リブート」(ホットスタート)操作を行いました。
「リブート」はゼロからの再起動(コールドスタート)とは異なり、ユーザープログラムを破壊しないで制御不能になったCP/Mのシステムプログラムを再ロードしてシステムを復旧する手法です。
通常はコンソールターミナルから[Ctrl-C]を入力してリブートを行いますが、ユーザープログラムやアプリケーションプログラムが暴走しているときはキー入力も受け付けないのでハードウェアでCPU RESET(ホットスタート)を行い「リブート」を行うのが確実な操作になります。
・「完成品」と「セミキット」
Legacy8080エントリーモデルも「完成品」とケース部分に基板を組み込む「セミキット」の2種類から選択してください。
「セミキット」とは、完成した基板と自分で組み立てるケースがセットになった簡易な組立を楽しめる「セミキット」です。
「セミキット」はDOS/V PCをパーツからの組立ができる方であれば完成できる難易度です。
「セミキット」の組立にはドライバーなどの工具が必要です。ハンダ付けは不要です。基板類の組み込みはケーブルをつなぐだけです。
Legacy8080エントリーモデルでは低価格化のためにケースに説明シールを貼る方式になっています。
シールは簡単に貼ることができますし、失敗しても貼り直すことができますので安心して「セミキット」を製作できます。
Legacy8080エントリーモデルのフロントパネルは「スイッチ基板取り付けタイプ」の1種類です。
Legacy8080エントリーモデル 発売価格:
オプション: *注文方法は、「Legacy8080の注文方法」をご覧ください。 |
Legacy8080エントリーモデル | |||
構成 | 形態 | 型番 | 価格 |
Legacy8080エントリーモデル | セミキット | E-50-SKV | 49,000円 (税別) |
完成品 | E-50-FPV | 58,000円 (税別) | |
専用オプション | 縦置きスタンド | 2個一組 | 3,000円 (税別) |
・Legacy8080の仕様 (Legacy8080を利用するには、コンソール用としてWindowsXP、Windows7、Windows8などのPCが1台必要です。)
CPU | ザイログ社製 Z8S180 (日立製作所が開発したZ80上位互換CPU HD64180のライセンス生産版) 8080/Z80上位互換で周辺LSIを統合したCPU、CPU速度は、2Mhz、4Mhz、10Mhzの切り替え Z8S180に内蔵されているタイマーやシリアルインターフェイスSIO、MMUをユーザーが利用可能 | ||||||||
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メモリ | 512Kbyte実装フルデコード (C-MOS スタチックメモリ 単三乾電池3本によるバッテリーバックアップ付き) Z80モードでは最大64Kbyteまで利用可能 Z8S180内蔵MMUを利用すると最大1Mbyteまで利用可能 | ||||||||
コンソールパネル | 「Altair8800」、「IMSAI8080」のコンソールパネルと互換性がある操作性 コンソールパネルからメモリへの書き込み読み出しが可能。ステップ動作、自動ステップ動作が可能。 ソフトウェアからフロントパネルの8bit I/Oポートへ入出力可能 (IN FF,OUT FF) (エントリーモデルにはコンソールパネルが有りません。その他の仕様は同じです。) | ||||||||
バーチャル コンソール | WindowsPCをバーチャルコンソールターミナルとして利用 PCとの接続はUSB 専用ソフトツールによりWindowsPCに仮想コンソールターミナルの機能を実現します。 バーチャルコンソール機能はWindowsのコマンドプロンプト「DOS窓」で動作します。 | ||||||||
バーチャル フロッピーデスク | 以前のCP/Mで必須だったフロッピーディスクドライブ無しで利用できます。 コンソールターミナルとして利用するWindowsPCのHDD内に仮想フロッピードライブ(V-FDD)を構築 バーチャルフロッピードライブは合計4台 容量は1台2Mbyte バーチャルフロッピードライブの操作はCP/M-80のFDD操作とほぼ同じです。 | ||||||||
インターフェイス | リアルタイム カレンダークロックICを実装 (ボタン電池によるバッテリーバックアップ付き) パラレルインターフェイス(82C55)4個実装 8bit I/Oポート X 12ポート(合計96bit) セントロニクスプリンターインターフェイス 1個実装 (D-SUB 25P) RS- 232C 1ch (D-SUB 9P メス型コネクタ) MIDI-IN 1ch (ミニDIN5Pコネクタ 標準MIDIには変換ケーブルが必要) MIDI-OUT 1ch (ミニDIN5Pコネクタ 標準MIDIには変換ケーブルが必要) Beep用スピーカー ケース内に1個実装 (トグルスイッチング 外部出力有り ステレオミニジャック) Z80系I/O拡張バス (外部引き出し可能) Z80系メモリ拡張バス (外部引き出し可能 64Kbyte/1Mbyteアドレスフルデコード済み) USB Bタイプ メス型コネクタ1個 (コンソール用WindowsPCとの接続専用 汎用USBでは無い) | ||||||||
その他の仕様 | ケース内拡張モジュール 実験用基板実装スペース 2箇所 (エントリーモデルには実装スペースがありません) | ||||||||
付属品 | 電源:5V単一電源 外部ACアダプター 容量2A(10W) 1個 USBケーブル 1本・説明書 (初期出荷は暫定版) 一式・(システムソフトウェアはダウンロード提供) カレンダー・クロックICバックアップ用ボタン電池(CR2032、電圧3V)1個 フロントパネル メンテナンス用 小型6角レンチ L型6角レンチ3mm用1個と、4mm用1個 (エデュケーションモデルとエレガントモデル) L型6角レンチ3mm用1個 (エンタープライズモデルとエントリーモデル) 予備ネジセット | ||||||||
ケースサイズ・重量 |
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コンソールターミナル用 WindowsPCの仕様 | Legacy8080を利用するには、コンソール用としてWindows仕様のPCが1台必要です。 Legacy8080のWindows側のシステムソフトはWindowsのコマンドプロンプト「DOS窓」で動作します。 以下の仕様のWindowsPCがLegacy8080のコンソールターミナル用として利用できることを確認しています。 ・Windows98me (USBが利用可能なWindows98) ・Windows2000 ・WindowsXP(32bit) ・Windows7(32bit、64bit) ・Windows8(32bit、64bit) (Windows VISTAに関しては弊社にて動作テストを行っておりませんがユーザーより動作したというレポートをいただいています。) |
・Legacy8080の付属ソフトウェア (システムソフトウェアはLegacy8080ユーザー専用ダウンロードページから提供します)
オリジナル CP/M互換オペレーティング システム「CP/M-VF」を装備 | CP/M-80の後期に最も普及して完成度が高かったバージョンであるCP/M-80 Ver2.2と互換性があるオリジナルOS「CP/M-VF」を搭載。58K CP/Mと同じメモリ配置。 「CP/M-VF」は過去のCP/M-80用のソフトを動かすことを目的に開発したオリジナルOSです。 「CP/M-VF」はCP/M-80の操作環境とは異なる部分があります。 (CP/Mエミュレーターと異なり「バックスペース」が使えます。操作上のストレスが有りません。) |
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オリジナル BASIC インタプリタ | 70年代のマイコン用スタンダードBASICと同等機能 関数計算可能、グラフックス機能は無し Legacy8080のカレンダー、時計、RS-232C、シリアルポート、プリンタポートをサポート。 提供元:有限会社 中日電工 |
オリジナル モニタ Z80用デバッガ | BASIC インタプリタから実行可能 Z80マシン語開発の役立つデバッグ機能 (Z8S180の拡張命令は現状非対応) 提供元:有限会社 中日電工 |
オリジナル Z80用アセンブラ・逆アセンブラ | WindowsPC上で動作するZ80クロスアセンブラ (Z8S180の拡張命令は現状非対応) 提供元:有限会社 中日電工 |
・Legacy8080付属 CP/M互換OS上で動作が確認できたソフト
(これらのソフトはLegacy8080には付属しません。CP/M-80用の各種ソフトウェアは海外のダウンロードサイトで入手できます。ユーザー様にてダウンロード願います。)
BASIC-80 | BASCOM |
FORTRAN-80 | COBOL-80 |
MACRO-80 | LINK-80 |
PL/I | TURBO-PASCAL |
Wordstar | TINY BASIC |
Multiplan | STARTREK (BASIC-80上で動作) |
Legacy8080のCP/M互換OSはバグフィックスやバージョンアップなどのブラッシュアップを順次行っていきます。
Legacy8080のマニュアルに関しても、さらに解り易い内容、充実した内容に更新してまいります。
新しいOSや更新したマニュアルは後ほどLegacy8080ユーザーへ無償でお届けする形になります。
Legacy8080のサポートは現状の大手メーカー製PCのようなコールセンターから電話による手厚いサポートなどを提供することは申し訳ありませんができません。
技術少年出版ではLegacy8080ユーザーが孤立することなく楽しいマイコンライフを他のユーザーと共有できるように、Legacy8080のサポート用として技術少年出版のサイトに「Legacy8080 ユーザーコミュニティーサイト」(無料)を開設して運用いたします。
Legacy8080の開発者である菱田様にも参加いただき「ユーザーコミュニティーサイト」内にてオンラインにて技術サポートを行っていきます。
Legacy8080ユーザーに「ユーザーコミュニティーサイト」(無料)に参加するためにIDとパスワードを発行いたします。
IDとパスワードにより「ユーザーコミュニティーサイト」(無料)に書き込みを行うこととができます。
一般訪問者は「ユーザーコミュニティーサイト」の一般公開ページの閲覧のみ可能になります。書き込みはできません。
「ユーザーコミュニティーサイト」内にてユーザー同士による技術情報の交換も是非お願いいたします。
「ユーザーコミュニティーサイト」にはユーザーの方がソフトの開発やハードの制作記事を自由に発表できる場所を用意いたしますので奮ってご参加願います。
また、Legacy8080の発売開始が一段落しましたら技術少年出版にてマイクロコンピュータ同人誌「技術少年」(有料)を不定期発行する予定です。
発行形態は紙による出版と電子出版の両方による出版を行います。発行の準備が出来ましたら技術少年出版のサイトにてご案内いたします。
マイクロコンピュータ同人誌「技術少年」は70年代マイコン誌のような「わくわく」する誌面にしたいと考えております。
マイクロコンピュータ同人誌「技術少年」の編集はLegacy8080の仕掛け人であり70年代の月刊アスキー編集長だった吉崎が担当いたします。
Legacy8080のユーザーによる研究開発記事、実験レポートなど活発な投稿記事をマイクロコンピュータ同人誌「技術少年」にお寄せいただくことを期待しております。
Legacy8080のサポートは、「ユーザーコミュニティー サイト」(無料)とマイクロコンピュータ同人誌「技術少年」(有料)を通じて行います。
ユーザー同士で盛り上げて楽しいマイコンライフが過ごせることを願っております。
以上、2014年8月27日時点でのLegacy8080の発売状況をご説明いたしました。 2021年2月16日 改定